2015年11月29日
テレビの画面に突然B-CASカードのエラーが表示され、映らなくなったので、B-CASカードを取り出してみたところ、押しつぶされたように薄くなっていました。カードの赤い面に紙を当てて厚みを補強して差し込んだら、再び映るようになりました。(火災や発火のリスクがありますので、この方法は必ずしもおすすめできません。みだりにまねをするのはやめましょう。筆者は責任をおいかねます。)
大部分のデジタルテレビには「B-CASカード」という悪名高い「カード」が挿入されています。大きさはキャッシュカードを同じくらいで、金色のICチップが裏面についています。
この「B-CASカード」をテレビに差し込んでおかないと、番組が見られません。
どうしたことか、カードはソケットでテレビにつながっているので、ソケットの接触が悪くなるとテレビは映らなくなります。
B-CASカードは、テレビの中にずっと差し込んでおくものなので、そうめったに接触不良など起こらないと考えたいものなのですが、残念ながら我が家のテレビでは、急に「B-CASカード」のエラーが画面に表示されて、全く映らなくなってしまいました。
「B-CASカード」をテレビから取り出してみたところ、金色のICチップが、ややカードの表面からくぼんだ位置に、めりこんでいるように見えました。
金色のチップの周辺には、少々「のり」のようなものが漏れているようにも見えます。
カードをソケットに何度か抜き差ししてみたのですが、いっこうにテレビは映りませんでした。
なぜこんなことになったのか考えてみたのですが、一つは発熱が原因と思われます。
「B-CASカード」は、テレビの上側についていたので、テレビの発熱の影響を受けます。長年ソケットから、生温かい熱を受けて、少しずつ延びてしまったのではないでしょうか。
カードが薄くなると、ソケットとの接触がゆるんでいきます。そして、最後には接触が悪くなって、テレビが映らなくなってしまうのです。
カードの厚みを回復させれば、ソケットの接触がよくなって、再びテレビが映るのではと考え、カードに紙を当てて、再度挿入してみました。
金色のチップがついている側の反対側(赤い面)に、用紙を2枚ほど重ねてはり、再びソケットに差し込んでみました。
すると、ふつうに映りました。なんと、すごい。
その後しばらくは、ふつうにテレビを見られるようになりました。
ちなみに、熱がこもっているようなテレビでは、火災や発火のリスクがありますので、この方法はおすすめできません。みだりにまねをするのはやめましょう。火災などの事故が発生しても、筆者は責任をおいかねますので、ご注意ください。
ところで、「B-CASカード」というのは、何のためにあるのでしょうか。「暗号化して著作権を守るため」と一般には説明されているようですが、そもそも、暗号化などの技術は、変なカードを使わなくても実現できるはずです。
余計なカードがあるせいで、テレビとの接触が悪くなって、番組が見られないというのは、本当に悲劇です。
幸いにも、地デジ専用ではありますが、B-CASカードがいらない「コンテンツ権利保護専用方式」を採用したテレビが開発されているらしいので、早くたくさん普及してほしいものです。
「B-CASカード」でエラーが発生したときに、「B-CASカード」に紙を当てて差し込むと、テレビが再び映るようになる可能性があるのかもしれませんが、同時に、火災や発火などのリスクになる可能性も否定できません。
熱がこもっているようなテレビでは、火事になる可能性があり、危険だと思うので、ここに書いてあることをみだりに試すことは、おすすめできません。
火事になったりしても、筆者は責任は負いかねますので、ご注意ください。
B-CASカードのエラーが発生したときに、安全を考慮して、一番おすすめできるのは、テレビを電気屋さんに点検してもらうことだと思われます。
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製作・著作:杉原 俊雄(すぎはら としお)
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