ドラクエ3がフリーズ--スマホ版は機種によっては無理ゲーらしい

2015年8月16日


AndroidタブレットNexus 7 (2012年モデル)に、「ドラゴンクエストポータルアプリ」から「ドラゴンクエスト3」を購入して遊んでみたのですが、いつも同じ場所でフリーズするので、クリアーできない無理ゲーらしいことが分かりました。

面白いゲームなんだけど

「ドラゴンクエスト3」は、任天堂のファミリーコンピュータ(いわゆるファミコン)で発売されたロールプレイングゲームです。とても人気があり、リメイクも盛んに行われています。

スマホにも移植されており、Android版とiOS版があります。いずれも、タブレットでも遊べるようで、それなりに大きな画面で、いい音で遊べます。

手持ちのNexus 7 (2012年モデル)でも、購入できたので遊んでみました。ちなみに、この端末にはAndroid 5.1.1が入っています。

ファミコンの頃と比べると、音楽がオーケストラアレンジみたいになっていて迫力があるし、AI戦闘に対応しているので気軽に遊べたりするので、なかなか楽しめます。

ところが、シナリオが進むにつれ、このゲームは「無理ゲー」(クリア不能なゲーム)だったことが判明しました。クリアに必須のイベントシーンで、アプリがハングアップ(フリーズして強制終了)してしまうので、ゲームを最後まで進められないのです。

確率ゲー「オリビアの呪い」

「ドラゴンクエスト3」をNexus 7 (2012)で遊んだ場合、「オリビアののろい」が発動している状態で「あいのおもいで」を使うと、高確率で暴走します。

「あいのおもいで」を使った場合に発生するイベントには、フィールド画面に男女のキャラクターを重ね合わせる演出があるのですが、2人めのキャラクターを表示しようとしたところで、ハングアップします。

「オリビアののろい」が起きているときに「あいのおもいで」を使うことは、ファミコン版の取扱説明書にも明記されている手順なのですが、なにかいけないことでもしたのでしょうか…。

ハングアップした場合は「オートセーブ」のデータが残るので、繰り返しハングアップの少し前の状態からプレイすることは可能です。「オリビアののろい」の音楽を何度も聞きながら繰り返しプレイすると、10回めくらいでエラーが起こらずイベントが進むようになり、ゲームを先へ進めることができました。

最近流行りの確率ゲーってやつでしょうか。

無理ゲー「ラーミアの復活イベント」

「ドラゴンクエスト3」では、「オーブ」というアイテムを6つ、特定の場所に持って行って使うと、「ラーミア」という不死鳥が出現して、フィールドを飛行できるようになるのですが、スマホ版をNexus 7 (2012)で遊ぶと、その復活イベントで、確実に暴走するようです。

こればかりは、何度繰り返しても、端末を再起動しても、アプリを手動で「強制終了」させても、改善しませんでした。

ゲームはクリア不能になってしまいました。ゲームオーバーです…。

アリアハンをはじめとした上の世界は、バラモスに滅ぼされてしまうことでしょう。アレフガルドに朝が訪れることもありません。

「AQUA」のCMでとどめ

なんだかつまらない体験をしてしまったので、気晴らしにテレビをつけたところ、流れてきたのがトヨタ自動車の「AQUA」のCMです。

自動車の広告なのに、すぎやまこういちの「おおぞらをとぶ」がBGMに使われています。この曲は、ドラクエ3で「ラーミア」に乗っているときに流れる曲だったりするので、余計にへこみます。あーあ。

確実に動作するAndroidアプリの開発は難しいのか?

Androidのアプリは、ゲーム専用機と比べると、対応すべき機種が多く、入っているOSのバージョンにも様々な種類があるので、どの機種のどのバージョンのOSで遊んでも、無理なく遊べるプログラムを開発することは、実は簡単ではありません。

同じバージョンのOSでも、端末メーカーがユーザインターフェースを微妙に変えてしまっていることもあり、一筋縄ではいかないのです。

Androidの公式ホームページに書いてある、定番の方法で開発されていれば、ある程度幅広く動作するアプリになるのかもしれませんが、家庭用ゲームの移植の場合、既にあるプログラムをなるべく流用したいでしょうから、きれいな流れにならず、機種依存を起こすソフトになってしまう可能性が高いのかもしれません。

本当に確実に動くアプリを作りたいのであれば、たくさんのスマホやタブレットを開発現場に集めて、動作確認をするしかないように思います。

一方で、Androidアプリの単価は、Nintendo 3DSのゲームなどと比べると、安いことが多い上に、有名なタイトルでも、移植版では売上本数が必ずしも多くないことが多いので、そうそう多くの予算は割けないという課題もあるようです。

この文章を書いている時点では、ドラクエのナンバリングタイトルでも、Google Playに表示される「ダウンロード数」が10万に達していないことが多いようで、ゲーム専用機と比べると、数が出ない様子です。

参入は簡単だが、最大手でもきちんとした商品を出しにくいのが、Google Playなのかもしれません。

正常に遊べない場合は払い戻しのリクエストという手も

「ドラゴンクエスト3」は、アプリ内課金の扱いのため、正常に遊べない場合は、Google Playに対して払い戻しのリクエストを行うことも、選択肢としてはあります。

私の場合、払い戻しをリクエストしたところ、日曜日でしたが、30分程度で払い戻しの処理が完了した旨のメールが戻ってきました。(払い戻しが承認されるかは、状況にもよると思います。このページに書いてあったからといって、無条件に認められるとは限らないと思われます。)

払い戻しが行われると、以後、そのゲームでは遊べなくなるようですので、セーブデータは失われてしまうと見込まれます。ゲームの続きを遊ぶことに期待したい場合は、開発元に連絡して、アップデートを待つのも1つの方法かもしれません。ただし、メーカーの側で、多くの機種でフリーズが起こらないようにゲームを作ることは、意外と難しそうに思われます。

スマホゲームとの折り合いのつけかた

途中まで遊べたゲームが、結果的に払い戻しになったことは、人によっては「途中まで無料でプレイできて、ラッキー」だったり、「最後までクリアできないのに無駄な時間を使わされて、へこむ」だったりします。個人的には、これら両方の気持ちを感じました。

スマホゲームは、まだ成熟していない市場ですので、それなりにトラブルも起こりえます。自分なりに、折り合いのつけかたを考えてみました。

購入する前に評判を調べる

Google Playには、アプリを購入する画面で、ユーザの評価を見ることができます。

「ドラゴンクエスト3」は、「ドラゴンクエストポータルアプリ」のアプリ内課金で購入する仕組みになっているため、「ドラゴンクエスト3」の評価は、「ドラゴンクエストポータルアプリ」をGoogle Playで検索すれば、見ることができます。

Google Playでのユーザレビューは、自分が持っている端末機種からのレビューだけを表示することもできるので、「手持ちの端末でフリーズなどのトラブルが起こりうるか」は、人気のある端末であれば、ある程度まで確認できます。

後でよく読んでみたのですが、Nexus 7 で遊んだら、途中でフリーズして、最後まで遊べなかったという投稿が、既にいくつも出ていました。

これをあらかじめ読んでいれば、無駄な買い物をせずにすんでいたのかもしれません。

ただし、「ドラゴンクエスト3」を購入する時点で、このレビューに気づくことは難しいです。「ドラゴンクエスト3」は「アプリ内課金」での購入なので、購入時に、ユーザの評価を見る機会がありません。

無駄な買い物をしないためには、アプリ内課金の画面が出た時点で、Google Playのユーザレビューの画面に戻って、よく確認したほうがよいのかもしれません。

ゲームを売る側に対しては、動作しないと見込まれる端末では、購入できないようにするなどの対策をお願いしたいところです。

不良品は返品する

アプリ内課金の不良品は、返品できる場合もあるようです。

アプリが強制終了を繰り返すなど、致命的でどうしようもない事態になってしまった場合は、遠慮せずに返金をリクエストすることも1つの方法です。

ユーザレビューで「お金を返してほしい」と書いてあることがよくありますが、実際に返金をリクエストできるなら、したほうがよいように思います。

ゲーム専用機とうまく使い分ける

Android等のスマホ(やタブレット)のゲームは、端末の機種やOSの種類が多いためか、手持ちの端末で使う上で、十分な品質を持たないものも、数多く出回っているようです。

不良品は返品できる場合もあるとはいえ、最初から最後まで安心して遊びたいのであれば、少々高くてもゲーム専用機のソフトを買ったほうがよいのかもしれません。

トラブルが発生しても、自分で交渉する覚悟はできているから、もっと多彩なゲームで遊びたいというのであれば、スマホゲームを続けるという手もあります。

個人的には、スマホゲームは不確実性が高いので、あまり高い買い物はせず、動作がおかしい場合は早めに連絡して切り上げるような使い方がいいのかなと思っています。

ゲーム以外に楽しみを見つける

ゲームの面白さとは別の部分で、トラブルばかり発生するようでは、ゲームはもはや楽しい遊びとは言えませんから、外にでかけるなど、もっと違うことに楽しみを探してみるのも、いいかもしれません。

ドラクエのブランドはそろそろ終了か

ゲームソフトの売上は一般的に、発売日の直後に集中します。短期決戦の勝負であれば、ゲームソフトは、発売日の時点で出回っているスマホの機種にだけ対応させれば、大部分のユーザでは問題が起こらないでしょう。

ところが、スマホ版のドラゴンクエストシリーズは、どちらかというと「ライブラリー」的な商品になっています。

最新のゲームをいち早く遊ぶということよりも、過去の名作ゲームが、いつでも買って遊べる状態になっていることに、価値があるような状態です。

そのような商品であれば本来、スマホやタブレットに新機種や新しいOSが出るたびに、それらに対応できるように継続的にアップデートを行う必要があります。

そうしないと、Androidのプラットフォームでは、「遊べるはずの商品を、お金を払って買っても遊べない」という、会社の信用に関わるような事態になってしまうからです。

スマホ版のドラクエシリーズについて言えば、継続的にアップデートができるほど本数が売れていない様子なので、そこまでの対応ができるようなタイトルでは、もはやなくなってきたのかなという気もします。

まとめ


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製作・著作:杉原 俊雄(すぎはら としお)
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