2012年10月01日
スマートフォンなどで使われているGoogleの基本ソフト「Android」は、開発環境が無償公開されているので、誰でもアプリケーションを開発できる。開発環境には、Androidのエミュレータが入っているので、パソコンに表示される仮想のスマホですぐに自作アプリを実行できて、楽しい。
秋の夜長にプログラミングは楽しい。
パソコンで動くソフトもいいけれども、Androidみたいなスマホ・タブレットのアプリは、歩きながらでも、布団の中でも気軽に使えるから、いちばん興味がある。
Androidアプリの開発は、実際のスマホやタブレットではなく、パソコンの中で開発する。
Eclipseという有名なフリーの開発環境に、Androidの公式開発ツールを追加すると、無料で簡単にAndroidの開発環境が出来上がる。
http://developer.android.com/tools/index.htmlにアクセスすれば、必要なツールをダウンロードできるし、プログラムの開発方法も丁寧に書かれているので、便利だ。Eclipseの中でプログラムを開発している様子は、こんな感じだ。
ところで、Androidのアプリの開発に使うのは、パソコンだ。
アプリを実行するスマホやタブレットを使って、ソースコードを書いて、コンパイルをしてもいいのかもしれないけれども、パソコンのほうが、何かと使い勝手がよいからだ。
開発に使うコンピュータ(パソコン)と、開発したソフトを実行するコンピュータ(スマホやタブレット)が異なる開発の方法を、「クロス開発」という。
たいていの組み込み機器の開発は、クロス開発だ。
ケータイもテレビも、自動車も、たいていはパソコンを開発機材とするクロス開発になっている。
クロス開発で退屈なのは、書いたプログラムをすぐに試せないことだ。
例えば、自動車のファームウェアだったら、パソコンで書いたソフトを自動車のボンネットを開けて、インストールしない限りは、動作を始めない。
これでは、楽しさという点ではいまいちだ。
Androidの開発環境は、公式のエミュレータを含んでいるので、実際のスマホにインストールしなくても、書いたプログラムをパソコンの中に作った仮想環境で、すぐに実行できる。
Androidの開発環境では、スマホやタブレットの実機をパソコンに接続しなくても、パソコンの中で仮想的なスマホを動かして、アプリを実行できる。
Eclipseでアプリを実行させると、このような仮想のスマホの画面がパソコンの中に現れて、自分が書いたプログラムを、すぐにパソコンの中で実行できるのだ。
これは、面白い。
エミュレータなので、実際のスマホと比べて、動作がもたついている印象があるが、様々なバージョンのAndroidに対応したエミュレータが用意されているので、プログラムがいろいろな端末で使えそうかを試すには、もってこいの環境だろう。
Androidの開発環境では、スマホやタブレットの実機を、パソコンとUSBケーブルで接続すれば、エミュレータのかわりに、実機で自作アプリを実行できるようになっている。
手軽な方法ではないが、本格的な開発をするのであれば、ぜひともやってみたい方法だ。こちらのほうが、アプリの実行速度が期待できる。
ところが、筆者のケータイは「ガラケー」だ。Androidは持っていない。そろそろ一台買おうか、という気になってきた。
物欲の秋、とでもいうのだろうか。
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製作・著作:杉原 俊雄(すぎはら としお)
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