家庭用交通信号機--見ているだけでいやされる?

2003年9月6日


はじめに

身近にあるけれど、お店ではふつうに買えないものの一つに、交通信号機があります。毎日見ているのに、どこに行っても売っていません。だったら、自分で作ってしまおうということで、自作信号機を紹介します。フロッピーディスクの箱の上に、LEDで作ったランプを並べただけの、観賞用のおもちゃですが、見ているとなんだか、いやされてきます。

信号機全体の様子

PICマイコンでの初めての作品

実は、この交通信号機のおもちゃは、私がPICマイコンを趣味にするようになるきっかけとなった作品です。

信号機の動作は比較的単純ですが、マイコンを使わずに実現しようと思うと、かなりたいへんなものです。

だからといって、パソコンで直接制御しようとすると、とても消費電力が大きくなり、気軽に持ち運ぶこともできなくなってしまいます。

自らプログラムを内蔵して、比較的複雑な動作を単独で行える「ワンチップマイコン」は、趣味の対象としてはとても面白いものです。(小ロット生産品などでは、プロの方も活用しているそうです)

配線がエナメル線だった当時

基板を拡大した図

この信号機は、2000年の1月頃に完成した品物ですが、当時は配線にエナメル線を使っていました。被覆をカッターなどではがして使っていたのですが、間違って傷をつけてしまうと、ショートしやすいという問題点がありました。

現在では、配線には通常のリード線を使うようにしています。

とはいえ、この信号機は現在も、ACアダプタを差し込めば、元気に動いてくれます。

点灯していない時は、無色透明になるLEDを使っているところがポイントです。こうすることで、日光が当たってもどの色が点灯しているかを容易に見分けられます。本物のLED信号機でも、採用されている技術です。というか、無色透明の樹脂を使ったLEDは、見た目にもきれいですので、お作りになる場合は使ってみてはいかがですか。

作ってみたい方は

回路図や、アセンブラのプログラムなどは、当時書いた私のホームページに情報がありますので、ぜひご覧ください。

今から作るとしたら、マイコンにはより価格の低いPIC16F628を使うか、あるいは端子が多いマイコンを使うことで、論理ICを省略してもよいでしょう。

当時は青信号に緑色のLEDを使っていましたが、現在では「青」のLEDも市販されています。「信号の青信号の青色」として販売されているLEDもありますので、使ってみてはいかがですか。少しお高いですが。

ちなみに、当時の回路図にあった、論理ICの出力をレベルシフトするためのダイオードは、実際には必要ありません。トランジスタを使った電流増幅回路では、ベースに電流が流れないと、増幅が行われないからです。

やってみましょう

  1. 一般に、電子工作は危険を伴う遊びです。けがや、やけどをしないように、また、作った品物が火事の原因にならないように、安全には十分気を付けましょう。なお、この記事には間違いがある可能性もありますが、お読みになることにより生じた不都合や事故などに対しては、筆者は責任を負いかねます。ご自身の責任において、お楽しみください。
  2. 身近な場所に交通信号があったら、じっくり観察してみましょう。青の長さは何秒あるでしょうか。全体の1周期は、何秒でしょうか。


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製作・著作:杉原俊雄(すぎはら としお)
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