2008年7月12日更新
日本のデジタルテレビは、天下り集団が牛耳っていると悪名高い「B-CASカード」がないと見られないシステムになっていますが、ときたまB-CASカードなしで見られる番組が放送される場合があります。
大地震が起きると、よくNHKテレビを見ます。
NHKのデジタルテレビ放送を見るには、普段はB-CASカードが必要ですが、災害報道の特別番組に限っては、テレビからB-CASカードを引き抜いても映ります。

図:地震報道の様子。2008年6月14日9時1分のNHK総合テレビ(東京)
地震の時くらいは、がめつい暗号放送はやめようというわけです。
ときどき有料放送のWOWOWやスターチャンネルが、無料放送を行う場合がありますが、スターチャンネルの無料放送(2008年7月12日)は、B-CASカードがなくても見られました。
B-CASカードがセットされた状態では、加入方法を説明する文章が番組に重なって表示されて不快ですが、B-CASカードを抜くと、そのメッセージが表示されなくなり、快適に番組を楽しめるようになりました。

図:スターチャンネルの無料放送の様子。2008年7月12日16時42分のスターチャンネル
録画機能がついたテレビでは、録画した番組を再生するときは、B-CASカードはいりません。カードを取り外しても、番組を再生できます。
これは、放送の暗号は、電波を受信するときにB-CASカードを使って解除しているので、いったん録画し終わった番組を再生するときには、B-CASカードの機能を使う必要がないからです。
録画された番組の中には、受信契約情報を参照するために、B-CASカードにアクセスするものがあるようですが(スターチャンネルの無料放送番組など)、テレビからカードを抜いて再生すれば、カードに依存した動作(加入方法の紹介を画面に重ねて表示するなど)を起こさないようにできます。
B-CASカードは、デジタルテレビ放送の暗号を解くために使われています。
全ての放送を暗号化して放送することで、不正コピーを防ぐ目的があったようですが、どうも、その目的は果たせなかったようです。
暗号を解いて、番組を勝手に好きなだけコピーできる装置が発売されてしまいました。
その装置は、なんと、B-CASカードをセットすることで、放送の暗号を解除して、好きなだけコピーできるそうです。
不正な機器にセットしても、暗号を解除してしまうようなカードでは、著作権を守る役目は果たせないです。
こんなわけで、海賊版を作る悪い人は、悪いことをやりたい放題になってしまいました。
一方で、不正を防ぐ役目を果たせなくなったB-CASカードは、今もテレビに抱き合わせる形で増え続けています。
何のためのカードなのか、分からなくなってしまいました。
ちなみに、有料放送を見る人にとっては、B-CASカードは、契約情報をおさめた契約書のような働きを持っています。
契約を結んだカードであれば、他のテレビに移し替えても使えるようです。
帰省先や友人宅にカードを持ち込んで、見たい番組をいっしょに見るのも楽しいかもしれません。
持ち運びできる有料放送の契約情報という意味では、B-CASカードは役に立つようです。
ただし、有料放送を見ない多くの視聴者に、そのような機能を持つ高価なカードを抱き合わせ販売することには、意味がないです。