衆議院議員選挙(2017年) 比例代表 北関東選挙区 社会民主党の政見放送テキスト

2017年10月19日


テレビで流れていた政見放送の内容を、テキストにしてみました。2017年10月に投開票の衆議院議員選挙で、比例代表(北関東選挙区)、「社会民主党」の内容を収録しています。なお、政治の演説の著作権には制限があるため、このように公開しても問題ないらしいです。

N「北関東選挙区、社会民主党の政見放送です。お話は、社民党党首、吉田忠智さんと、東京都港区議会議員の阿部浩子さんです」

吉田「みなさん、こんにちは。社民党党首、吉田忠智です」

安倍「こんにちは。東京都港区議会議員の、安倍浩子です。さて、吉田党首、今度の選挙は、暴走を続ける与党。それを補完する改憲勢力。そして、憲法を守ろうという私たち。この、三者のたたかいとなっています。党首は、どのようにお考えですか?」

吉田「はい。今回の選挙は、この暴走政治を、続けさせるのかどうか。また、大企業、富裕層優遇の政治を許すのかどうか。そして、戦争をする国に進むのか。憲法をいかす政治へと切り替えるのか。こうしたことを問う選挙です。暴走政治に終止符を打つ、絶好のチャンスであり、社民党は、全力で、たたかいます」

安倍「この選挙で、社民党が掲げているスローガン、有権者のみなさんに、いちばんに訴えていることは、なんですか?」

吉田「はい。憲法をいかす政治です。憲法は本来、国民が、政治権力を縛り、個人の自由や権利を保証するものです。しかし今、憲法の条文が軽んじられ、現実との乖離がますます進んでいます。憲法25条は、健康で文化的な生活を営む権利です。しかし、働く人たちの約4割、2000万人が非正規雇用。そして大半が、年収200万円以下。これでほんとうに、憲法が守られているか。ここが、大きな問題だと考えています」

安倍「社民党は、今回の選挙で、4つの重点政策を掲げています。くらし、人、地域、命です。一つ一つ、具体的に、お聞きします。まず、はじめに、くらしの充実についてです。アベノミクスや、景気について、どうお考えですか?」

吉田「はい。アベノミクスは、失敗。庶民にとって、成果はゼロです。雇用が改善したと言われますが、実際に増えたのは、非正規雇用でした。景気は、戦後3番めといいますが、国民の多くが、実感していません。成果というなら、なぜ、格差と貧困が広がっているのか。ここが問題です。結局アベノミクスは、大企業や投資家の、利益優先政策です。社民党は、家計をあたため、地域や中小企業を元気にする政策へ、転換します」

安倍「やはり、景気には、個人消費の回復が大切だと思います。ところで、消費税については、どうお考えですか?」

吉田「はい。社民党は、10パーセントに反対です。財源について聞かれますが、法人税引き上げと、大企業や富裕層への課税強化、そして、不公平税制の是正。不要、不急の公共事業、5年連続うなぎのぼりの、防衛費の見直しなどで、捻出は、可能だと、提案しています」

安倍「くらしとならんで、働き方も、大きなテーマです。残業代ゼロなどという、とんでもない制度が作られようとしていますが、社民党の雇用政策について、お聞かせください」

吉田「はい。過労死は、深刻な問題です。社民党は、長時間労働の上限を厳しく規制する、法改正に取り組みます。もちろん、残業代ゼロ制度には、反対です。そして、正規雇用への転換や、均等待遇を実現して、人間らしい働き方を目指します。さらに、中小企業を支援し、最低賃金、時給1000円以上の実現。都市部では、1500円を目標にしています」

安倍「次は、人をテーマにお聞きします。こども、若者、高齢者のみなさんの課題です。政府も、力を入れると言っていますが、どのようにお考えでしょうか?」

吉田「はい。政府は、全世代型の社会保障と、言い始めました。聞こえはいいですが、これは、社会保障全体の底上げではなく、お金を高齢者から子どもへと、シフトする狙いがあります。けっきょく、社会の分断につながり、私たちは反対です。財源のお話をしましたが、子育てや教育の無償化。年金、医療、介護の充実は、可能だと訴えたいと思います」

安倍「私は地域で、ボランティアのみなさんといっしょに、こども食堂を開いています。こどもへの、具体的な支援については、どのようにお考えですか?」

吉田「はい。結婚から、妊娠出産、子育てまで寄り添いながら、切れ目のない支援を行います。そして、こどもの居場所づくり、学習支援、こども食堂など、地域の多様な支援を促進し、保育園の待機児童対策に、全力をあげます」

安倍「3つめのテーマが、地域です。今、日本各地で、災害による被害が相次いでいます。党首の地元、大分でも、7月と9月に集中豪雨がありました。今は、どのような状況なのでしょうか?」

吉田「はい。私はすぐ、現場に入りましたが、いまだ、復旧、復興の途上で、厳しい状況が続いています。東日本大震災をはじめ、被災者に寄り添った復興とともに、これからおこる地震などの災害に対しても、国民の、安全、安心を第一に、取り組みます」

安倍「多くの地方で、高齢化や過疎化が進行し、自治体から深刻な声が寄せられています。社民党は、こうした地方の課題に、どのように取り組んでいかれますか?」

吉田「はい。選択と集中で、中山間地や、小規模町村を、切り捨てるのではなく、住み慣れた町で、いつまでも、快適に暮らせるよう、地域の特色をいかした、地域再生を進めます。そして、農林水産業や、中小企業、生活を支える公共サービスを守ります」

安倍「そして、4つめの、最後のテーマが、命です。多くのみなさんが心配している、北朝鮮問題への、対応について、教えていただけますか?」

吉田「はい。もちろん、対話による解決。これ意外方法はありません。北朝鮮とアメリカの応酬は、まかり間違えば、武力衝突という深刻な自体を招きかねません。力による対決では、悲惨な結末しかうまれません。日本こそ、憲法をいかした、平和外交を展開し、対話による解決のため、積極的役割を、果たすべきだと考えます」

安倍「ところで、原発事故の収束も、見通せません。沖縄では、辺野古に、新基地建設が進んでいます。命と、密接に関わる課題ですが、社民党の考えを、お聞かせください」

吉田「はい。原発事故では、汚染された、あー、ふるさとを取り戻すことが、どれだけたいへんか、十分すぎるほど、分かりました。社民党は、被災者の切り捨てを許さず、あくまで、脱原発社会を目指します。沖縄は、何度も、基地ノーという意思表示を行っています。しかし政府は全く聞く耳を持ちません。わたしたちは、辺野古新基地建設には、絶対反対であり、政府に断念を求め、たたかっていく決意です」

安倍「社民党は、これまでお話をした、くらし、人、地域、そして、命を、大切にする、政治を目指します。最後に、あらためて、党首から、決意をお願いいたします」

吉田「はい。今年は、憲法施行70年。憲法は、第二次世界大戦の、反省と教訓から、うまれました。とくに、9条は、世界の国々との、信頼の証です。変えることは、絶対に許せません。日本は今、大きな岐路に立っています。流れを変えるのは、この選挙です。ぜひ投票は、社民党の候補者へ。そして、比例区は、社民党へと、みなさんのご支援を、心から、お願いします」

N「北関東選挙区、社会民主党の、政見放送でした」


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