耳栓タイプはイヤ。インナーイヤー型のヘッドホンを選んだ

2017年9月24日


最近のヘッドホンは、耳栓のように耳の穴に深く差し込む「カナル型」が主流ですが、どうも気持ちが悪くなってしまいそうで、好きになれません。耳に浅く当てる「インナーイヤー型」から選んでみたところ、Panasonic製の「RP-HV154」が、好みに合った音でした。

RP-HV154の外箱

耳栓タイプ(カナル型)は気持ちが悪い

現在市販されているヘッドホンやイヤホンの大部分は、耳の穴の、奥深くまで差し込む「カナル型」です。

耳の奥まで音を直接届けるので、高音質だとされています。

実際に、音は良いのでしょうが、私が普段の生活で使うには、問題があります。

体が丈夫な人なら、たいした問題ではないのかもしれませんが、病弱な私には、耳栓のような「カナル型」は耐えられないのです。

インナーイヤー型なら気持ちいい

ヘッドホンには、耳栓のようなカナル型以外にも、いくつかの種類があります。

その中でも、外出中にも使える軽いものとなると、「インナーイヤー型」が扱いやすいです。

RP-HV154を拡大

こんなふうに、音が出る部分が平べったいので、耳が奥までふさがれることがなく、音楽を聞いているときでも、周囲の音がよく聞こえます。

また、体のバランスを崩したり、乗り物酔いを誘発したりということも、私の経験では、ないようです。

インナーイヤー型は絶滅危惧種か?

これまで使ってきたヘッドホンの調子がいまいちなので、家電量販店にヘッドホンを買いに行くことにしました。

しかし、店頭にあったのは、カナル型と、大型のヘッドフォンばかり。

とくに、趣味の世界では、高級品はカナル型と大型しかないらしく、インナーイヤー型が、なかなか見つかりません。

ひたすら探していると、わずかながら、インナーイヤー型のコーナーがありました。品揃えは、千円程度の安いものが多く、こだわって買う人よりも、性能は気にせず安いのが欲しい人をターゲットにしているのだろうか、と思わせるものがありました。

ところがどっこい。インナーイヤー型は、カナル型が主流になる前は、ポータブルCDや、ポータブルMDプレーヤーの相棒として、時代の先端を走っていた商品です。

実は、選べばいろいろと面白いジャンルです。

クリアでクセのないPanasonic RP-HV154

インナーイヤー型で、いちばん気にったのが、Panasonic製のRP-HV154です。税込み803円でした。安いほうですが、意外なまでによくできています。

RP-HV154の本体

こもった感じがまったくなく、自然な感じに聞こえます。

低音の強調などがない分、明瞭感が高く、素直な感じが好きです。

ジャンルを決め打つような味付けがない分、テレビの音声から、ネット動画、アニソン、ゲーム音楽まで、いろいろなジャンルに使えます。

とくに、アニメやドラマの音声からテープ起こしをしたり、音楽を聴いて採譜(楽譜に起こすこと)をしたりする場合は、分解能の高さから、正確に聞き取りやすい気がします。

何かの付属品についていたヘッドホンを、これに置き換えれば、たぶん、かなり幸せになれます。

ちなみに、プラグの根元の部分が、やや大きめで、しっかりした構造になっているところも、よいです。

耐久性までよく考えられているようで、1000円を切る販売価格からは想像できないような、品質へのこだわりが感じられます。

RP-HV154のプラグ

一方で、音が出る部分は、穴の空いた黒いプラスチックで、高級感はありません。この見た目で、あんないい音が出るなんて・・・というギャップが魅力なのかもしれません。

RP-HV154を拡大

なお、RP-HV154は、売っているお店が少ないです。店頭にあれば、ラッキーかもしれません。

低音の強さがAMラジオにぴったりなaudiotechnica ATH-C505

AMラジオとつないで、いい感じだったのが、「表現豊かな低音が楽しめる」というのが売りの、オーディオテクニカ製ATH-C505です。1500円くらいで売っています。

ATH-C505の本体

このヘッドホンをICレコーダーやスマホにつないで、音楽やネット動画の音声を聞くと、低音が強調される一方で、高音が目立たなくなるので、会話の明瞭さなどが低下します。また、全体として周波数特性が歪んだ感じになるので、不自然さは避けられません。

一方で、AMラジオにつなぐと、なかなかいい感じです。トークも音楽も、ちょっとつやが出た感じがします。

AMラジオは、放送フォーマットの都合上、低い周波数の音しか放送できないので、低音に適したこのヘッドホンにはぴったりなのかもしれません。

ちなみに、ATH-C505は、音が出る部分に、金網を当てるようなデザインになっています。こういうので高級感を出していた時代が、なんだか懐かしくていいです。

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製作・著作:杉原 俊雄(すぎはら としお)
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