ドコモ光+@niftyが開通--謎のコース「常時接続開通待ちコース」にて

2016年7月17日


「ドコモ光」(プロバイダは「@nifty」)が開通した。「光コラボ」は遅いとの情報もあふれているが、100Mbps以上出ていることが多く、まずは成功だと思う。

「ドコモ光」は、NTT東西が提供する「フレッツ光next」の回線と、プロバイダサービス(私の場合は「@nifty」)を、卸売の形で買い付けたNTTドコモが、消費者に小売する形態になっている。

私の環境では、開通初日から上り・下りとも100Mbpsを超える速度が出ている。当初使えたIPv6によるインターネット接続が、開通3日めで突然使えなくなったが、さらに5日後に回復するなど、謎めいた現象も起きているので、現状を紹介する。

光コンセントがあっても宅内工事が必要との判定

自室(集合住宅)に「光コンセントSC」を見つけたのは、不動産屋で物件めぐりをしていたときだと思う。光コンセントには、NTTのマークがあり、今すぐにでも、光でインターネットができそうな印象を持った。

光コンセントSC

さっそく、近所にあったドコモショップで相談してみたが、そう甘くはなかった。宅内の光コンセントは、古い世代の設備なので、交換工事が必要らしいのだ。

今なら工事費が半額とのことだったので、建物を管理している不動産屋に相談して許可を得て、「ドコモ光」として工事をお願いすることになった。

ちなみに、多数ある光コラボ事業者の中で「ドコモ光」を選んだのは、そもそも当時はネット環境がなかったので、対面で申し込める事業者を優先したからだ。たまたま近くにドコモショップがあり、手持ちのケータイ(ガラケー)がドコモで、auショップもsoftbankショップも近所にはなかったので、選択肢が限られていたことが大きい。

「ドコモ光」は、フレッツ光をNTT東日本と契約して使うよりは若干安く、プロバイダ料金を含んだ月額料金になっているので、料金が分かりやすいメリットがある。一方で、2年縛りを基本としているところが、だいぶつらい。ドコモ光の契約を保ったままで、プロバイダの変更は可能(要手数料)なので、プロバイダが問題で速度が出ない場合は、やや有利かもしれない。

光ファイバーの交換工事は約1時間

「ドコモ光」は、申し込んでから工事が行われるまで、2週間ほどかかる。

工事当日の昼ごろに電話連絡があり、しばらくすると、軽の作業車が到着した。2名乗っていて、一人は作業者、もう一人は交通整理の方のようだが、家の前の道は広いので、実際に交通整理を行う必要はなさそうだ。

工事の内容は、部屋の中にある「光コンセント」から、建物の外までつながっている、宅内用の光ケーブルを、新しいものに交換することだった。

まず、部屋の中にある、「光コンセント」を分解し、壁の中の配管に、黄色い太いケーブルを、ぐいぐいと押し込んでいく。これは、光ケーブルではなく、光ファーバーを引き込むためのワイヤだ。

ワイヤが屋外まで届くと、今度は屋外で脚立に上り、出てきたワイヤに、黒い被覆のついた光ファイバーをつなぐ。これを、今度は部屋の中で引っ張りこんで、部屋まで光ファイバーを、「引く」。「押す」のではなく「引く」ことで配線するので、「光ファイバーを引く」のか、と、妙に納得した。

新しい光ファイバーは、以前からあったものよりも細かった。太いケーブルは「戸建用」として使われていたもので、今回引いたのは「集合住宅用」だという。太いのは細いのを兼ねる、というわけではなく、何か、違う規格のものらしい。

続いて宅内では、引き込んだ光ファイバーの先端を切って、被覆をむき、光コンセントのコネクタに接続する。何やら、専用の工具を使って、パチパチと加工を行っていた。光ファイバーは、先端からの光の出し入れがけっこう難しいものなので、作業は慎重に行う必要がある。いったんコネクタにおさまってしまえば、「光コンセント」に組み込み、壁の奥におさめることができる。これで、部屋の中の見た目は、以前と同じになった。

屋外では、以前から、光回線を集めるボックスがついていたが、そこで、NTT東日本の回線と、今回引いた光ファイバーをつなぐ。つなぐ様子はよく見えなかったが、ほどなく終わったのか、気づいたときには、脚立が片付けられていた。

配線が終わったら、最後に「ONU」(終端装置)を取り付ける。「ONU」は、黒い箱で、無線LANルータと同じくらいの大きさがある、レンタル品だ。他の利用者から返却された物らしく、リユース品を示すシールがついていた。

ONU

12V 1AのACアダプタと、5mの光ファイバがつき、その配線までは工事でやってもらえる。

光ケーブルがつながった光コンセント

あとは、ONUを、工事担当者が持ってきたPCに接続し、状況を確認して、工事は終了だ。

私のPCにつなぐところまでは、工事のメニューには入っていないそうだ。

後ほど、プロバイダからの情報を設定した無線LANルータを、自分でつないでみたら、あっという間にインターネットにつながった。

「Yahoo!Japan」などが正常に表示されたことを確認して、自分としても、工事が無事に終わったことを確認した。

およそ1時間の工程だった。

ちなみに、今回の工事は、最初から光コンセントがある部屋への設置だったので、壁に穴を開ける必要がなく、手間が少なかったほうだと思われる。

とりあえず回線速度測定

筆者の部屋は、無線LANルータ(2.4GHz帯のみ対応、IEEE802.11n対応で、有線分は1000Base-T対応)、ノートPC(1000Base-T対応)、Android端末(IEEE802.11n対応)が1台ずつあり、PCもAndroid端末も、無線LAN経由でネットを使っている。

測定環境(無線LAN)を使用

無線LAN経由の接続のままで、スピードテストサイト http://www.musen-lan.com/speed/ につなぎ、回線速度を測ってみた。

下りの計測結果

上りの計測結果

それによると、「下り」は約136Mbps、「上り」は約64.5Mbpsだった。土曜日の21時台は、それなりに使われている時間帯だが、速度はかなり出ている。

なお、無線LANを使っての速度なので、有線LANでルータとPCをつないだ場合と比べ、遅くなっている。

謎のプラン「常時接続開通待ちコース」

プロバイダ「@nifty」との契約内容を確認することにした。

そこで分かったのが、現在のプランだ。「常時接続開通待ちコース」という、謎な名前のプランになっていた。

契約状況確認画面で表示された「常時接続開通待ちコース」

もう、接続済みなのだが、プロバイダとしては新規加入する利用者を待っている状態とでもいうのだろうか。

なお、月日が経過すれば、自動的に、本来の契約名に変わるらしい。


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